[ 高橋計行院長の在宅血液透析の疑問にお答えします。 ]

在宅血液透析の知識

在宅血液透析とは
患者さん及び介助者の方が医療機関において十分な教育訓練を受けた上で、医療機関の指示に従い、1人に対して1台患者居宅に設置された透析機器を用いて患者居宅で行う血液透析治療です。
在宅血液透析のメリットってなに
自分の生活様式に合った透析が出来ます。
完全な社会復帰が出来ます。
家族とのコミュニケーションが保たれます。
長期予後が良いとされる長時間透析や頻回透析が可能です。
溶質除去・水分管理に優れ、良好な体調が維持できます。
血液透析は透析時間が長ければ長いほど体に良いのですか?
からだの調子は透析量(HDP:1週間の透析回数×1週間の透析回数×1回の透析時間)が72以上を確保すると良いと言われています。
透析時間を長くするのもHDPを高くするには良いのですが、透析時間が短くても1週間の透析回数を増やすことでHDPは高くできます。
在宅血液透析は施設透析と違って、自分の生活スタイルに合わせて時間や回数を増やして透析が行えることから、からだの調子が良いと答える方が多いです。
在宅透析ができなくなったらスムーズに施設透析に移行できますか?
心配はいりません。
施設透析の受け入れに関しては、病状とベットの空き状況によって決まります。例えば、クリニックで対応できない状態で大きな病院の管理が必要な場合は、すぐに連携先の病院に紹介します。
在宅血液透析を実施している間でも、介助者の負担軽減のため、一時的に施設での透析を行う人もいますので、移行に問題は全くありません。

在宅血液透析の体制

24時間オンコール体制って?
在宅血液透析を行っている患者さんの不安を取り除くため、24時間連絡が取れる体制のことを言います。
髙橋計行クリニックでは、医師、看護師、臨床工学技士の3人がそれぞれ24時間体制で対応していますので、より安心してお家で治療して頂いております。
在宅透析開始後3ヵ月間は機械のアラームや手技について、問い合わせの電話が多いのですが、この時期を過ぎると問い合わせは非常に少なくなります。問い合わせの内容は8割が機械のアラームの件で、その対応のほとんどは電話対応で解決できます。医師が対応しなければならないものはごくわずかしかありません。
在宅血液透析の決まりってなにかあるの?
これだけは必ず守ってもらっています。
①透析施行時に異常を感じたらその日の透析を中止して、管理施設(医療機関)に連絡をすること。
②介助者不在では行わない。(不在になる場合は施設で行ってください)
③手技を自己流にしない。
在宅血液透析の時間ってどのように決まるの?
患者さんの生活スタイルや介助者の状況に合わせて、十分な透析量(HDPが72以上)を得るための時間と回数を提案します。
透析をしている最中にトイレに行きたくなったら動くことができるの?
練習が必要ですが、透析中に排便などのトイレ移動も可能です。
レスパイト透析の内容、頻度は?
レスパイト透析とは、介助者の介護負担を軽減させるため、一時的に在宅ではなく施設にて透析を行うことです。頻度は患者さんと介助者の方と一緒に決定します。
在宅血液透析中は食事制限が緩和されるのでしょうか
腎臓が悪い患者さんは、水分やカリウムやリンの食事制限がありますが、在宅血液透析で十分に透析を行うことで、食事制限が緩和される場合もあります。
廃棄物はどうするのですか
家庭からでる廃棄物は家庭ゴミとして市町村が回収しますが、その対応は市町村によって様々です。実施されていない市町村の場合、管理施設への持ち込みとなることが多いです。
針は医療機関へ持ってきてもらい処理します。
スムーズに在宅透析が出来るまでにどのくらいの日数がかかるのか
訓練のためにどのくらいの頻度で来院していただけるか、また個人の習得度合いにもよりますが、最短で約2週間、最長でも6ヵ月程で可能となります。

費用について

在宅血液透析全体の費用はどのくらいかかるのか?
医療費の自己負担は月1万円(所得によって2万)。その他に初期設備費15〜30万円(電気の配線・水道工事・機械の搬送費他)。 機械は医療機関より無償で貸出となります。
月々の光熱費・水道代が1〜2万円前後(自治体によって変わります)です。
設置する時の費用はいくらかかるのか
初期設備費15〜30万円(電気の配線・水道工事・機械の搬送費他)自宅の改造費など補助金のでる自治体があるので、確認が必要です。
保険は何に振り分けられるのか?
医療保険が適応です。介護保険は適応ではありません。

機械について

在宅透析で使用している機械はクリニックで使用しているものと同じものですか?
同じものです。
在宅透析をするとなると、医療機材の収納スペースはどれくらい必要か?
1週間に行う透析の回数によって変化しますが、週4回の透析ですと押入れ半分くらいです。
透析機械の設置場所には、タタミ1畳分程度のスペースが必要です。 
音はうるさくないのですか?
全く無いわけではありません。
空気清浄機が作動している程度の音はあります。
透析の機械を置く場所はどこが良いのですか
運搬と漏水の問題や排水配管のことを考えると、1階の給水設備と離れていない方が良いです。
工事費も安く済みますし、機械の漏水のリスクも考えると1階をオススメしています。
防水パンの上に置いて行うことも良いでしょう。(賃貸の場合は防水パンの設置を行います)
物品の搬入に利便性を求めるならば玄関から近い方が良いです。

患者・介助者について

介助者は家族でなければいけないのか
同居している人、血縁関係でなければならないことはありませんが、同居が条件となります。
外来通院する頻度はどのくらいですか?
状態の確認のため、最低月に1回の診察が必要です。
若い方でないと介助できないのではないですか?
年齢制限はありませんが、緊急時に電話連絡ができる、患者さんの状態変化があった時に適切な判断ができることが条件になります。
視覚障害のある方は介助者にはなれません。
聴力障害があるときは、警報ランプの増設で対応しているケースもあります。
介助者をサポートする対策は何かしているのですか?
レスパイト透析、あるいは定期的な患者会での情報交換により介助者の不安を軽減しています。
介助者が在宅透析をする際、主に行っていることはなんですか?
基本的に患者自身ができることは患者さんがします。
できないところの補助、例えば、針のテープ固定や血圧計の装着などは介助者にお願いします。