[ 在宅血液透析 ]

はじめにGreeting

社会復帰を願う方、自分らしさを大切にしながら良質な透析ライフを送りたいと希望される方、家族との時間を大切にしたい方、目的は年代によって違うと思いますが、自分らしさと自分の健康を維持したいと願う人には、在宅血液透析をお勧め致します。
当クリニックでは、在宅血液透析と施設での透析、もうひとつは「腹膜透析」という治療も行っています。融通性・互換性により患者様のニーズに合う治療法を選べることができます。

在宅血液透析とは

在宅血液透析は、病院や診療所ではなく、自宅で患者様が介助者様の協力を得て行う透析療法の一つです。

在宅血液透析を行うにあたっては、下記の項目にご協力いただきます。

訓練には透析についての知識を学ぶ学科と、実際に透析の針を自分で刺すなどの実技の両方があり、2週間程度での習得を基本としています。もちろん習得には個人差がありますので、早い方でしたら1週間程度、遅くても6ヶ月でマスターしていただくことができます。これまででは、最高齢65歳の方もマスターされておられますので難しいものではありません。
当クリニックではきっちりと指導させていただくと同時に、患者様に自宅で透析を行っていただく上で、必要な設備を貸し出す役割を担っております。まずは、「在宅血液透析」について安心してお気軽にご相談ください。

在宅血液透析のメリット

  • 時間的な制約が無いため、患者様1人1人のライフスタイルに合わせた透析が可能です。
  • 在宅での透析は、家族とのふれあいの時間が取れるので、精神的な安定が得られ易く、家庭生活のスケジュールにも合わせられます。
  • クリニックでの透析と比べて時間と回数の制限がなく、長時間の透析・連日透析ができます。
  • 合併症の発生頻度も低く、良好な体調が維持できます。
  • クリニックに通う手間や時間が省けます。

在宅血液透析は社会復帰を望まれる方にお勧めしております。近年、夜間透析を行う施設も減ってきており、働いている人は透析を受ける場所がなくなり、行き場を失いつつあります。そういう方は、昼間に透析を受けなければならないので、勤務もできなくなり、場合によっては仕事を辞めないといけない場合もあります。
フルタイムでも気兼ねなく、就業に支障なく透析を受けられるということになると、完全な社会復帰を目指す方であれば、時間も回数も制限なくできる「在宅血液透析」がお勧めです。透析の回数と時間を多くとり、しっかりとした透析をしていると、関節症状や貧血などの合併症状も起こり難いので、先の人生が長く、家族との団らんの時間を増やしたい、社会復帰したいと願う方には、そういうしっかりした透析を受けてほしいと考えております。

当クリニックの在宅血液透析への考え

日本の透析医療における基本は、施設で行われる血液透析です。保険診療の範囲内で透析を行うには、回数の制限などの縛りがついてきます。本来、腎臓は24時間・365日働いているものであり、より生理的な状態に近づけるためには、時間を長く、回数を多く透析することが必要であり、そうすれば患者様の生命予後が良くなることは間違いありません。透析時間に制限を設けず、質の良い透析を行うためには、施設で行う透析には不具合が多いのです。
長い時間、あるいは短時間でも回数を多くして透析の質を上げることを目指すなら、縛りのない「在宅血液透析」がまず選ばれるべきなのです。在宅血液透析の長所としては、ライフスタイルに合わせてフレキシブルにスケジュールを組める点、フルタイム勤務など、もともとの生活スタイルを崩すことなく、職場にも気兼ねすることもなく透析をすることができます。社会生活の面でも有用で、生命予後も良くなる点からも、特に若い方で社会復帰を望んでいる方には選ばれるべき方法かと思います。通常のクリニックで行う保険診療での透析に対する限界を我々も感じており、それを打破する方法として、我々がもつ在宅血液透析という手段・ノウハウを多くの方に提供していきたいと思っております。

クリニックでの透析との違いについて

クリニックでの透析と違って、まず挙げられるのが…

  • 時間と回数の制約を受けない。
  • ひとりの患者様に対して、その患者様専用の機械を使うためC型肝炎などの院内感染症を起こす心配がない。
  • 同室者との相性など様々な面でストレスがかかりにくい など

自宅の居間で透析をしていると6時間かけても長く感じないという患者様もいらっしゃいます。

在宅血液透析の注意点

「本来は病院等の医療機関で行う透析を自宅で安全に行っていただくために、少しでも異常があればその日の透析をやめ、クリニックに連絡すること」を大原則にしています。無理をして透析をせずその日はしない、ということです。その上で我々の指示を仰いで翌日に行ってもらっています。
医療機関での透析と違って、今日やめるともう出来ない、ということはありません。医療機関での透析なら週に2~3回は顔を合わせてお話を聞けますが、在宅血液透析の方の診察は月1回くらいしかないので、普段の様子が分かるように、何かあれば小まめに管理施設に連絡を取って自己判断しない、ということです。これを守っていれば、ほとんど事故もなく、医療機関での透析と同じように安全・安心です。

緊急時のバックアップ体制

当クリニックでは、24時間オンコール体制でバックアップしています。クリニックの診療時間内は通常通りに連絡を取ってもらえれば大丈夫です。
診療を行っていない時間帯にも、ドクターと看護師、臨床工学技士が緊急携帯電話を持っておりますので、事前に伝えてある緊急連絡先にかけてもらえれば対応可能です。
かけつけなければならないようなアクシデントはまずないことですが、緊急に医療が必要になった場合は、患者様のお住まいの最寄にある医療機関と連携を取って対応致します。

自宅での食事療法に関して

クリニックでの透析者向けの栄養指導を受けて頂きます。まずは、その食事療法を守って在宅血液透析に入っていただき、それから制限を緩めていく…
というスタンスです。在宅血液透析をしっかり行えば、食事制限は徐々に緩めることができるのが現状です。

こんな症状はありませんか?

  • 皮膚のかゆみがよくならない
  • 貧血が良くならない
  • 血圧が下がらない

など、透析が足りていない・不十分である状態のとき、あるいは通常の医療機関に通院していて食事制限が難しい・合わないと感じている方は、ご相談いただければと思います。ただ、「不摂生をしたいために在宅血液透析をしたい」という考え方は間違いです。在宅血液透析を行う上では、自己管理ができるということが大切です。また、

  • むくみ
  • 動悸
  • 息切れ

などが出たときは、腎臓から来ていることも多いので、早めに当クリニックの診断を受けてください。

対応地域

大阪・兵庫・奈良・和歌山

現在、関西圏の広範囲にわたって患者様がいらっしゃいます。
緊急時の対応や機械メンテナンスなどの面から考えると、
自家用車で当院まで2時間以内で来られる地域の方を主に対応しております。